top of page
  • Black Facebook Icon
  • Black Twitter Icon
  • Black Instagram Icon

AREやって良かったことと反省点

  • 執筆者の写真: さえ
    さえ
  • 2019年2月1日
  • 読了時間: 7分

書類爆破完了!!ということで、この1年間参加していたAREプログラムについて反省していこうと思います。


※これは私が内省用に書いている記事なので、この記事の情報を元に応募はしないでください。責任は負いかねます。


度々出てくる友人・先輩がいますが、便宜上NとIとします。事後承諾でごめんなさい。


AREとは?

筑波大学のプログラムで、Adovancing Researcher Experience, 先導的研究者体験プログラムという研究支援プログラムです。

対象は学群1~3年生で、応募枠に応じた研究費提供、そしてその他研究成果発表機会援助といった形で研究応援いただけます。

更に、授業という形を取っているので、単位もあります。

古い、というかこの1年全く更新されていませんが、HPはこちらになります。


応募枠、というか種目がS、A、B、C、奨励の4種類あり、これは実績によりどれに申し込めるかが決まります。

初めて申し込む&以前の実績がない人はCか奨励になります(多分。詳細は該当年度の募集要項をご覧ください)。

Cと奨励の違いは指導教官がつくか否かですが、指導教官がつかないと研究費はいただけません。

私は今回Cで採択されました。


実際のタイムライン

4月上旬~中旬: 今年度募集要項が出る

4月下旬~5月頭: 第1次募集

5月上旬: 第1次募集認定式

5月: 第2次募集

11月下旬: 中間発表

1月中旬: 最終発表

1月末: 書類提出


私は第1次募集で、このタイミングで人文学類では他に言語学1人(N)、哲学1人が採択されました。

このとき採択された人文生は全員3年生です。


やって良かったこと
  1. 自分が何をやりたいのかがかなり詳細に定まったこと

最初の壁は研究計画書でした。


私の場合、今振り返ると執筆当初十分に興味の先が十分に絞り切れていないということもあったのですが、まず研究計画書の右も左も分からず…。

指導教官に出願を打診すると同時に、現修士1年で元修了生の言語学の先輩(I)と他大学の専門が似てる修士1年の方に「すいません!研究計画書ってどうやって書けばいいんですか!?」と泣きつく有様。

先輩に実際の研究計画書を見せていただいたり、院生に夜電話で添削してもらったり…。


相互添削していたNとは既に関係者各位には見せられない系LINEトークを築き上げました。

そう、相互添削もかなり有効だと思いました。


少し話はずれますが、元々AREというのは理系発のプログラムであり、文系の学生が参加したのは平成25年度以降のことです。(ちなみにプログラム自体は今年で10年目で、落合先生が1期生だったらしいです)

パンフレットによれば、当時参加したのは人文学類の3人だけ。

平成26年度には人文、比文、日日の計7人と社学の1人、つまり計8人

平成27年度は人文、比文計7人、障害1人、国際1人の計9人。

平成28年度に至っては、人文3人しかおらず、平成29年度は人文1人、日日1人という驚きの少なさ。

今年度は私が知る限りですが、共同研究者を抜くと人文が7人、国際1人です。

この6年間でわずか計33人。

理系の方々は2年目には30人を優に超えています。


ここでお判りいただけたと思いますが、文系は圧倒的に経験値とか情報が足りないんです!

今まで研究計画書すらまともに書いたことがないのに、体系も手法も思考も全く異なる学問領域の教授方に伝わる計画書をどうやって書けば良いんだ。



そこでやって良かったこと2つ目。


 2.伝わる伝え方を少なくとも考えるようになる


私は指導教員から執筆の際、このように言われました。

「最新の文献はどんなに古くても過去5年以内のものにしなさい」

ちなみに、これは後の反省点にも大きく影響します。


更に、I先輩からはこんなことも。

「社会への関連が分かりやすいとなおよい」

「添削を色んな人にしてもらうと良い」

前者に関しては、Nと共に何度か突撃した研究交流室での疑問解消の際にも強く感じました。

なぜその研究が必要なのか?を分かりやすくすると相手にも伝わりやすいです。


また後者に関して、私は指導教官とN以外や泣きついた方々以外にも院生1人、国際3年に1人にヘルプを求めて添削してもらいました。

特に国際同期からの添削はかなり有効で、分からない専門用語などを突いてくれたのでありがたかった…。

普段自分の専門性沼にどっぷり浸かっていると忘れがちな客観性。

それを育むよい機会だったと思います。


他に私は執筆の際に1)社会への関連性、2)最新性を意識しました。


これら上述したような良い点以外にも、ポスター作成のノウハウを知れたなど良かった点は尽きません。


反省点

とはいえ、反省点も十分にあります。


一昨年、研究対象を絞るために何度かお話させていただいた他大の研究者の方からは以前このように言われたことがあります。

「研究とは孤独なものです」


正直な話、その言葉を聞いた当初は全く理解できなかったのですが、AREに参加したことを通してよく学ぶことができました。

授業と違い、研究は個人によって全く対象が異なります。

ゆえに、スケジュールは勿論、進捗管理、モチベーション管理は基本的に自己責任です。

悩みがあったとしても、それを詳細に相談できるのは事情を承知している人同士のみ。

正直、Nをはじめとした友人たちが居なければ、途中で放棄していたかもしれません。

とはいえ、十分に成果を出したとは言い難く…。


ということで反省点1つ目、自己管理が甘かった。


Nと私は度々ストレス発散のため、LINEで秒速会話を交わすだけではなく、飲みに行ったりしていました。

そういう関係性、つまり研究仲間を作ると良いでしょう。


2つ目の反省点として、情報不足です。


上述したように、文系学生はAREに関して全く経験値がありません。

そりゃあ知名度全くありませんからねえ…。


実はNも私も1年生の時からAREに申し込みたかったのですが、そもそも出願すらできていない状況でした。

事実だけ見ればそれで終わりなのですが、言い訳がましい説明をさせてください。


1年生:クラス担任から存在を教わるも、その時には既に募集が終了していた。

2年生:いつまで経っても更新されないHP…( ˘ω˘)スヤァ。…何も言えないです。


この反省から、私とNは今回研究交流室というAREの事務所的なところに通いつめ、メールを送り付け…と年度初めから動きまわって情報収集しました。

ちなみに、研究交流室に押しかける前に学群支援室にも殴り込んだのですが、そこでも大した情報が得られなかったので、かなり第1エリアにおけるAREの認知度は低いと考えて問題ないです。


と、まあこういう訳で出願準備に漕ぎつけるまでに実に2年近くかけた訳ですが、正直参加した人文勢の感想

「これは…1年の時からこつこつと参加するべき…」


私は今年が最初で最後のARE参加でしたが、ぜひ文系後輩諸姉諸兄にはなるべく早くから参加していただきたいなと思います。

あと、もっと知名度上げて文系参加者増やしましょうぜ。

協力は惜しみません。


そしてこれが3つ目の反省なのですが、予算!!!

Cランク認定の学生には、今年度は上限3万円で予算が指導教員のところに振り込まれました。

これ、申請時に予算計画書的なものを提出してそれを元に予算上限が決まるんですけど、私の最大のトラップ。


絶版につき、取り寄せ不可。


知る人ぞ知るコミュニティで一時期私が予算使いきれない案件でネタになっていたのですが、諸悪の根源は絶版という事象です。

書店から本を取り寄せる都合、絶版になった本は書店が扱えません。

そして、洋書は高く、1冊1万円弱する時もあります。

…1冊リジェクトされただけで影響大きいんだよなあ…。(何回もリジェクトされた顔は語る)


で、先ほど私は指導教官に「古くても5年以内~」と言われたのを思い出したわけです。

初っ端からチーンとなる対策として、予算表の時点で余程ポピュラーな本を除いて5年以内のもの=絶版となっているものを避けるのが良いと思います。


また、指導教官についてですが、指導教官はAREの評価には関わりません。

教員の裁量で学生に指導を行います。

そして、学生が獲得した予算は教授の予算の1枠として振り込まれます。

つまり、教授のカードで買うという感覚です。

教官次第ですが、正直文献複写代に予算を割くよりは、その分文献購入費に充てた方が良いかもしれません。


余談ですが、書籍の取り寄せは時間がかかります。

書店が「○週間かかる」と言ったら、+1,2週間は覚悟した方が無難だと思います。

AREの予算は期日を過ぎたら使えないので。


以上、AREの反省でした。

正直、まだ書き切れていない点が多々あると思いますが、そこは今後vol.2,3という形で補完していきたいと思います。


指導してくださった指導教官、愚痴や相談にのってくれたIさんやNをはじめとした諸先輩・友人、そして背中を押してくださった先生に本当に感謝いたします。

Comments


ABOUT ME

​2016年筑波大学人文・文化学群人文学類入学。紀元前2千年紀の経済史について学びつつ、アカデミックコミュニケーションや西アジアのニュースに強い関心を寄せています。

Conntact ME

© 2023 さえ - Wix.com で作成されたホームページです。

お問い合わせ

送信ありがとうございました

bottom of page